健全なキリスト者になるには
ユダの手紙1:17-23
この手紙はイエスの弟子であり、ヤコブの兄弟であるユダが使徒たちが前もって語った(警告、激励、教訓)言葉を思い起こさせ終末時代に生きる健全なキリスト者にかかわる具体的な教訓である。
1.最も聖なる信仰の上に自分自身を築き上げなさい。20節前半。
自分自身を如何に取り扱うか。時に何を基礎にして自分自身を築き上げるかは一層重要な課題である。最も聖なる信仰とは、神が与えられた信仰を意味する。聖なるは、神に属し適用される表現である。(聖霊、聖日、聖幕、聖書ら)、パウロは「事実、あなたがたは、恵みにより(神が与えられる恵みにより)、信仰によって(あなたがたが受け入れら信仰によって)、救われました。これは自らの力によるのではなく、神の賜物です。」と教えた(エフェソ2:8)また最も聖なる信仰とは、神の御言葉(聖書)に立脚した信仰を意味する。
2.聖霊によって祈りなさい。20節後半
聖霊によってとは、聖霊の助けによって、力によって、励ましによって、導きの下にと言う意味である。聖霊に関わる教えは多い。①聖霊の導きに従って歩みなさい。②聖霊の実、9つ(愛、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、柔和、節制、③聖霊によって生まれなければ、神の国に入ることは出来ない、(ヨハネ3:5)
④聖霊を有しない者はキリスト者ではない(ローマ8:9)
⑤聖霊が降ると力を受けてキリストの証人となる。(使徒1:8)等
3.神の愛の内に自分自身を守りなさい。21節前半。
このことは20-21節で示された4項目の中心である、他の3項目はその方法である。神の愛を忘れるならば信仰生活が出来ず、堕落するイスラエル民族の歴史がこのことを証明する。神の本質は愛である。それ故、イエス・キリストを遣わされ、十字架の贖罪によって私たちを救われた。
4.永遠の命へ導かれる主の憐れみを待ち望みなさい。21節後半
私たちは主イエスの憐れみによって救われ、生かされ、守られている。私たちは信仰によって、すでに永遠の命を受けた者たちである(ヨハネ5:24)ここでは永遠の命を完全に享有するその時までの指摘、注意を促す強調である。私たちは常に主イエスの憐れみを銘記すべきである。
5.伝道の使命を果たしなさい。22-23節
私たちは憐れみ深い主イエスを見倣い、憐れみの心で熱心に伝道しなければならない。罪、悪、汚れは忌み嫌っても、如何なる人であっても、憎んではならず、憐れみの心で伝道せねばならない、キリスト者によって最大の使命は伝道である。折が良くても悪くても、どんな状況、環境であれ、伝道に燃えるキリスト者にならねばならない(テモテ第二4:2、マルコ16:15、マタイ28:19-20等)健全なキリスト者とは、以上の責務を果たす人で
あると言える。